2023.3.31
黒瀬みよ
イワシ缶(orサバ缶)と梅干しと青菜の炊き込みご飯
桜が満開の季節となりましたね。黒瀬みよさんによる今回のレシピコラムでは、みよさんイチオシの「千葉産直サービス」の缶詰を使った炊き込みご飯をご紹介いただきました。新鮮な青魚の風味と青菜のシャキッとした食感がアクセントになった炊き込みご飯で、梅干しの酸味と大葉の爽やかさが絶妙に効いた、お弁当にもぴったりのレシピです。
またコラムでは、さまざまな感情が入り乱れる春の出来事について。私自身もハッと気付かされたお話でした。(フードオーケストラ 井ノ倉)
材料(4.5人分)
米・・・・・・・・・2カップ(400cc)
イワシ(またはサバ)の水煮缶・・・1缶
青菜・・・・・・・・55g前後
(小松菜、蕪の葉、大根の葉など)
大葉・・・・・・・・10枚
梅干し・・・・・・・大1粒
うすくち醤油・・・・大さじ1
酒・・・・・・・・・大さじ1
みりん・・・・・・・小さじ1
天日海塩・・・・・・小さじ1/4
水・・・・・・・・・調味料と合わせて2カップ分
✳︎ 水煮缶は、固形物とスープに分けておく。 (スープは使うので取っておく)
作り方
① 青菜をみじん切りにし小さめのボウルに入れ、塩1g(分量外)を入れてよく揉み込み置いておく。大葉は半分に切ってから千切りに。
② 米を洗って水を切り、水煮缶のスープ、うすくち醤油、みりん、酒をカップに入れて水も合わせて2カップ分を米と合わせる。
③ ❷に塩小さじ1/4、梅干し、汁を切ったイワシを入れて、炊飯器ならいつもどおりに、鍋なら蓋をして強火にかけて沸騰したら弱火に落として12~13分炊き、炊き上がったら5分程度蒸らす。
④ 蓋を開けて梅干しの種を取り、❶の水気を絞ったもの、刻んだ大葉を入れてしっかり混ぜる。熱々のうちに青菜と大葉を入れること。
⑤お茶碗に盛って、いただきます。
ー
入学、入園、卒業、卒園。
合格、不合格。
はじまりとおわり。
出会いと別れ。
春はいつも、悲喜交々だ。
人生には、乗り越えなければならない局面がいくつもある。
とてつもなく高い壁、ちょっとした障害、その大きさは様々だが、生きていれば幾度となくそれは巡ってくるものだ。
中学3年生の私の長男は、今まさにその局面を迎えている。
公立高校を志望していた長男だったが、残念ながら公立高校は不合格、私立の高校に入学することになった。
想像していた環境とは全く違う場所での新しい生活。
それは彼にとって少しばかり苦しいことで、思い描いていた未来とは全く違うのかもしれない。
なんとなくモヤモヤとするような、鬱々とした気持ちを抱えながらその場所へ向かうのだろう、ということは私にも容易に想像できる。
そして彼は今、見えない未来を抱えたまんま、その渦中に居る。
そんな渦中の人物に向けて言われがちなよく聞く言葉。
「明けない夜はない」
「止まない雨はない」
「悪いことばかり続かない」
この、よくある使い古された言葉を聞いて、ふーん、と素通りしてきた若き日の私。
月並みすぎて一番ピンとこない言葉たちだったが、実はここに続く言葉があるということに私たちはなかなか気が付かない。
20年くらい前だっただろうか。
悲しくて悲しくて、人前で泣いたことのない私が人目を憚らず涙を流してしまうくらいの悲しみの中、先輩に何気なく言われたことこそがその言葉の続きだった。
「大丈夫大丈夫。
悪いことばかり続かないよ~。
ほら。良いことばかりも続いてないやろ?」
ハッとした。
そうだった。当たり前のことを忘れていた。
止まない雨はない。
でも、雨は必ずまた降ってくる。
明けない夜はない。
でも、夜は必ずまた訪れるのだ。
今までだって良いことと悪いこと、巡り巡る人生を過ごしてきたじゃないか。
そう思った途端、悲しみを十分に悲しみながらも、まだ見ぬ幸せな未来に想いを馳せ、希望に胸を震わせることができた。
使い古された言葉には、使い古されるだけの意味があるということに、私はここで気付くことと相成ったわけだ。
もちろん、幸せは勝手に運ばれてくるものではないが、ぐるぐると回る人生の中に自分がいるのだと思えば、悲しみに費やす時間は必ず減るだろう。そして前を向き、努力し励む時間が増えればそれもまた、新しい幸せを運んでくれるきっかけとなるだろう。
悲喜交々、巡り巡る人生を、あなたも私もきっと楽しめる。
たとえ今悲しみの渦中にいても、必ずまた穏やかな日常が巡ってくるのだから。
美しい夜明けを、雨上がりの虹を、
その目でしっかり見られるように、
どうか、少しでも目を開いて。
・
レシピと全く関係のないコラムになってしまいましたが、春のコラムということでどうかお許しを。
レシピは缶詰を使っていて季節感があまりないかもしれませんが、シャキッとした青菜が瑞々しく春らしい香りを引き出してくれていると思います。
たくさんの方に楽しんでいただけますように。
いつも、そんな気持ちで作っています。
写真:黒瀬みよ
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黒瀬みよ
1980年 食いしん坊一家の長女、大阪生まれ。
3人の男の子の母。
クシマクロビオティック日本校卒業。
その後、薬膳を3年間、フランス地方菓子を5年間学ぶ。
2017年よりアメリカジョージア州へ。
2020年に帰国後、a treat を立ち上げる。
レシピ開発やオンライン料理教室を行っている。
おいしい よみもの
おいしいとありがとう
つくる人とたべる人
出会い、めぐり、ひびきあい
わくわくする未来へ
はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。