2022.10.28
SANのオーナーに鳥もも肉の下処理を教えてもらいました
大阪・桜川で、安心で美味しい旬の食材を使って多国籍の料理を提供されている「SAN」は、ハーブやスパイス、ナッツにフルーツ、チーズを使った料理を季節ごとに楽しめる”食堂”です。
フランス料理もイタリア料理もアジア料理も、ジャンルにこだわることなく「SANの料理」として楽しめる空間です。
そんな「SAN」で出される肉料理は、いつもジューシーで柔らかく焼き加減も抜群です。
美味しさの理由は、事前に肉の下処理を丁寧にしておくこと。料理人にとっては当たり前のことかもしれませんが、どんな点に気をつけて下処理をすればいいのか、学ぶ機会はそうないことです。
フードオーケストラの大植と古くからの友人でもあるオーナーのあっきーさんに、鶏もも肉の下処理について教えてもらいました。
また、もも肉のソテーにかけると一気に豪華になるソースも教えてもらいました。(バルサミコ酢とおやつみかんを使った煮込むだけで美味しいソース!)合わせてお楽しみください。
【下処理で準備するもの】
よく切れる包丁
まな板
キッチンペーパー
バット
塩など
【動画】鳥もも肉の下処理方法
※少しピントが甘くなる箇所がございます。急遽撮影させてもらったため、ご了承ください。
これが不要な部分を取り除くということか!!と、見惚れる手捌きであっという間に処理されていきます。以下に、下処理のポイントを整理して手順をご紹介します。
【下処理 手順①/臭み対策】
臭みの原因になるため、水分(ドリップ)をしっかり取ります。綺麗にお布団のように肉を伸ばしてから、キッチンペーパーで両面しっかり拭き取ります。
【手順②の前に・・・下処理をする理由】
鳥もも肉は「すね部分」と「もも部分」がつながった状態で「もも肉」として販売されています。下記写真のうち、左側がすね部分、右側がもも部分。中央の白くなっている部分(関節)や左側の見えにくいところなどに筋が残っていたり・・・。
四方にある筋膜(鶏皮と鶏肉の間にある薄い膜)や血管や脂など、取り除いたほうが良いものが潜んでいます。
これらがうまく処理されていないと、いつまでも口にゴムが残るような後味になります。筋や脂を処理し、肉の厚みを均一にしてからじっくり火を通すと、ジューシーに柔らかく焼きあがります。
【下処理 手順②/柔らかさを出すために】
余分な筋や脂肪分(アキレス腱や、スネにある筋膜など)をこそぎ取ります。そうすることで、肉がぎゅっと引っ張られて「硬くて噛みきれない肉」になることを防ぎます。
【下処理 手順③/均一に火を通すために】
血管や軟骨を取り、肉の厚みを均一にします。指で触って、硬い骨があればそれも取ります。
皮に穴を空ける。(下味が馴染みやすくなり、火の通りもよくなるため)
【下処理 手順④/下味をつける】
肉の量の1%の塩を用意し(500gの肉=5gの塩)半分くらいの塩を振ったバットに、皮を下にして肉を広げます。上から残りの塩を振りかけます。(スパイスなどを仕込む際も、この段階で下味をつける)
※冷凍する場合は、塩を振るまでの下処理をしてから厚さを均一にしてラップに包んで冷凍するとベター。自然解凍した後に、ドリップをしっかり取って焼くと美味しく焼けます。
【焼き方のポイント/流れ】
今回お店では鉄のフライパンを使用していました。ご自宅のフライパンと火加減に合わせて、焼き方を調整してください。
事前にオイルを軽くまぶしておく
フライパンに油を敷くのではなく、あらかじめ塩胡椒とオリーブオイルをお肉に揉み込んで馴染ませ、熱したフライパンで焼く。
ワンポイント/byあっきーさん
「鶏肉の場合、皮に脂が多く含まれているので、パリパリに焼き上げるには、肉を焼くというより皮から脂を出していく作業になります。フライパンに強火で油が敷いてあると皮から脂分ができってしまう前に皮の表面が焦げてしまう可能性もあります。(鉄のフライパンの場合は特に)また、塩胡椒とオリーブオイルで揉み込むことで味が均等に馴染み、フライパンに接した部分だけ焦げたりしないということもあります。皮に穴を開けるのも、味が馴染みやすくなるためです」。
フライパンを熱する
中火で煙が出るまで温度を上げます。高すぎると焦げるので注意です。
皮の側から焼く
お肉を入れるとフライパン内の温度が下がるため、やや火を強めます。ジューーという一定の音を感じながら、フライパンの温度をキープすることを意識します。
途中に出る余分な脂は拭き取る
途中出てくる油はキッチンペーパーで拭き取ります。鳥の皮に含まれる余分な脂を出すことで、カリカリになっていきます。狐色になるまでじっと待ちます。
裏返して焼く
皮面が焼けたら裏返し、弱火にして2分くらいを目安に焼いていきます。
焼き上がりの目安
お皿に乗せた時に、透明な汁が出たらOKのサイン。何も出ない時は、もう少し焼いてもいいです。中心温度は約70度くらいになっているのが良いそうです。(ご自宅では何度か試してバッチリなタイミングを見つけてください!)
ソースを盛り付けて完成です!(ソースは後述します)
【ソース作りのポイント/流れ】
今回のソースでは以下のものを使用しました。
・ミトク メンガツォーリオーガニックバルサミコ酢 (赤)
・おやつみかん
・塩胡椒
バルサミコ酢(赤)適量と、おやつみかん適量を小鍋に入れる
煮つめて半量になるくらいの量を意識して分量を調整してください。(この写真でバルサミコ酢はおよそ50mlくらい、おやつみかん3〜4個)
弱火で煮つめていく
塩胡椒をひとつまみくらいずつ入れる。
半分の量になり、トロトロになるくらいで完成。
ソテーにかけてお召し上がりください。
ソースを作るときの材料選び
何の出汁が出るか、意識すると楽しくなります。ドライトマトやドライフルーツは、元々の水分をなくす工程で旨みが詰まっています。それを活かすと美味しいソースができます。
ジューシーに焼いたお肉に、煮詰めたソースをかけて食べるランチやディナー。最高です!是非、下処理をマスターしてふっくらジューシーな肉料理をお楽しみください。
フランス料理もイタリア料理もアジア料理も、ジャンルにこだわることなく「SANの料理」として楽しめる空間です。
写真:こちらは秋のランチメニューから「スパイシーチキンロースト セミドライ無花果とキノコガーリックコンフィ」です。他にも秋刀魚と焼きなすのババガヌーシュのオーブン焼きなど、季節のメニューがお楽しみいただけます。
そんな「SAN」で出される肉料理は、いつもジューシーで柔らかく焼き加減も抜群です。美味しさの理由は、事前に肉の下処理を丁寧にしておくこと。料理人にとっては当たり前のことかもしれませんが、どんな点に気をつけて下処理をすればいいのか、学ぶ機会はそうないことです。
フードオーケストラの大植と古くからの友人でもあるオーナーのあっきーさんに、鶏もも肉の下処理について教えてもらいました。
また、もも肉のソテーにかけると一気に豪華になるソースも教えてもらいました。(バルサミコ酢とおやつみかんを使った煮込むだけで美味しいソース!)合わせてお楽しみください。
【下処理で準備するもの】
よく切れる包丁
まな板
キッチンペーパー
バット
塩など
【動画】鳥もも肉の下処理方法
※少しピントが甘くなる箇所がございます。急遽撮影させてもらったため、ご了承ください。
これが不要な部分を取り除くということか!!と、見惚れる手捌きであっという間に処理されていきます。以下に、下処理のポイントを整理して手順をご紹介します。
【下処理 手順①/臭み対策】
臭みの原因になるため、水分(ドリップ)をしっかり取ります。綺麗にお布団のように肉を伸ばしてから、キッチンペーパーで両面しっかり拭き取ります。
【手順②の前に・・・下処理をする理由】
鳥もも肉は「すね部分」と「もも部分」がつながった状態で「もも肉」として販売されています。下記写真のうち、左側がすね部分、右側がもも部分。中央の白くなっている部分(関節)や左側の見えにくいところなどに筋が残っていたり・・・。
四方にある筋膜(鶏皮と鶏肉の間にある薄い膜)や血管や脂など、取り除いたほうが良いものが潜んでいます。
これらがうまく処理されていないと、いつまでも口にゴムが残るような後味になります。筋や脂を処理し、肉の厚みを均一にしてからじっくり火を通すと、ジューシーに柔らかく焼きあがります。
【下処理 手順②/柔らかさを出すために】
余分な筋や脂肪分(アキレス腱や、スネにある筋膜など)をこそぎ取ります。そうすることで、肉がぎゅっと引っ張られて「硬くて噛みきれない肉」になることを防ぎます。
【下処理 手順③/均一に火を通すために】
血管や軟骨を取り、肉の厚みを均一にします。指で触って、硬い骨があればそれも取ります。
皮に穴を空ける。(下味が馴染みやすくなり、火の通りもよくなるため)
【下処理 手順④/下味をつける】
肉の量の1%の塩を用意し(500gの肉=5gの塩)半分くらいの塩を振ったバットに、皮を下にして肉を広げます。上から残りの塩を振りかけます。(スパイスなどを仕込む際も、この段階で下味をつける)
※冷凍する場合は、塩を振るまでの下処理をしてから厚さを均一にしてラップに包んで冷凍するとベター。自然解凍した後に、ドリップをしっかり取って焼くと美味しく焼けます。
【焼き方のポイント/流れ】
今回お店では鉄のフライパンを使用していました。ご自宅のフライパンと火加減に合わせて、焼き方を調整してください。
事前にオイルを軽くまぶしておく
フライパンに油を敷くのではなく、あらかじめ塩胡椒とオリーブオイルをお肉に揉み込んで馴染ませ、熱したフライパンで焼く。
ワンポイント/byあっきーさん
「鶏肉の場合、皮に脂が多く含まれているので、パリパリに焼き上げるには、肉を焼くというより皮から脂を出していく作業になります。フライパンに強火で油が敷いてあると皮から脂分ができってしまう前に皮の表面が焦げてしまう可能性もあります。(鉄のフライパンの場合は特に)また、塩胡椒とオリーブオイルで揉み込むことで味が均等に馴染み、フライパンに接した部分だけ焦げたりしないということもあります。皮に穴を開けるのも、味が馴染みやすくなるためです」。
フライパンを熱する
中火で煙が出るまで温度を上げます。高すぎると焦げるので注意です。
皮の側から焼く
お肉を入れるとフライパン内の温度が下がるため、やや火を強めます。ジューーという一定の音を感じながら、フライパンの温度をキープすることを意識します。
途中に出る余分な脂は拭き取る
途中出てくる油はキッチンペーパーで拭き取ります。鳥の皮に含まれる余分な脂を出すことで、カリカリになっていきます。狐色になるまでじっと待ちます。
裏返して焼く
皮面が焼けたら裏返し、弱火にして2分くらいを目安に焼いていきます。
焼き上がりの目安
お皿に乗せた時に、透明な汁が出たらOKのサイン。何も出ない時は、もう少し焼いてもいいです。中心温度は約70度くらいになっているのが良いそうです。(ご自宅では何度か試してバッチリなタイミングを見つけてください!)
ソースを盛り付けて完成です!(ソースは後述します)
【ソース作りのポイント/流れ】
今回のソースでは以下のものを使用しました。
・ミトク メンガツォーリオーガニックバルサミコ酢 (赤)
・おやつみかん
・塩胡椒
ミトク メンガツォーリ オーガニックバルサミコ酢(赤) |
FOオリジナル【40g】おやつみかん |
バルサミコ酢(赤)適量と、おやつみかん適量を小鍋に入れる
煮つめて半量になるくらいの量を意識して分量を調整してください。(この写真でバルサミコ酢はおよそ50mlくらい、おやつみかん3〜4個)
弱火で煮つめていく
塩胡椒をひとつまみくらいずつ入れる。
半分の量になり、トロトロになるくらいで完成。
ソテーにかけてお召し上がりください。
ソースを作るときの材料選び
何の出汁が出るか、意識すると楽しくなります。ドライトマトやドライフルーツは、元々の水分をなくす工程で旨みが詰まっています。それを活かすと美味しいソースができます。
ジューシーに焼いたお肉に、煮詰めたソースをかけて食べるランチやディナー。最高です!是非、下処理をマスターしてふっくらジューシーな肉料理をお楽しみください。
【SAN】〒556-0022 大阪府大阪市浪速区桜川3丁目2−1 新桜川ビル 204
Tel/06-7713-1455
Web/san-osaka.shop
Instagram/@san_osaka
【朝】8:30-10:00(L.O)→入れ替え制
【昼】11:00-14:30 (LUNCH L.O.)15:30 CLOSE。
※ランチのご予約は11:00のみ。朝食は8:30-9:50。詳しくはSANのインスタグラムまたはホームページにてご確認ください。
文章:木田(FOOD ORCHESTRA ライタースタッフ)食べることは好きでも、料理に苦手意識があるからこそシンプルでおいしい調理方法を教わると即実践。仕入れ先やお取り引き先の皆様から伺うお話にはいつも学ぶことばかりです。難しくならないように、お伝えできるように心がけています。
おいしい よみもの
おいしいとありがとう
つくる人とたべる人
出会い、めぐり、ひびきあい
わくわくする未来へ
はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。