2022.7.20
種子島から届く粗糖(そとう)について教えてもらいました
【私たちが使用している粗糖(そとう)について】
フードオーケストラのオリジナル商品は、自分たちが安心できて尚且つ美味しい!と思えるものを作ろうと、材料を厳選して製造しています。
今回、オリジナル商品に使用している砂糖=「粗糖(そとう)」について、製造元の新光糖業株式会社の前田浩之社長に詳しくお話を伺う機会をいただきました。
なかなか「砂糖が作られるまで」のお話を直接聞ける機会はなく、とても貴重な時間となりましたので、伺えたお話をもとに粗糖について詳しくご紹介したいと思います。
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【砂糖の種類について】
そもそも砂糖には様々な種類があります。まずは原料について整理します。
砂糖の原料は、大きく分けると2つあります。
・温暖な土地(日本では種子島や沖縄、奄美)で作られるサトウキビが原料のもの。
・寒冷地(日本では北海道)で作られる、甜菜(てんさい/ビートとも呼ばれる)が原料のもの。
私たちが使用しているのは、種子島産サトウキビ100%を原料にしたものです。
【精製されていない砂糖を使う】
私たちが砂糖を選ぶ際に大事にしたことは、精製されていないミネラル分が多く残る国産のものを選ぼう、ということでした。
選んだ砂糖は、鹿児島県種子島で育ったサトウキビから作られている未精製のもので、粗糖(そとう)と呼ばれているものです。
粗糖は、精製する際に除去されてしまうミネラル成分(カルシウム、カリウム、マグネシウムなど)が多く含まれているため、サトウキビ本来の甘みとほのかな蜜の香りが特徴です。独特のうまみとやさしい甘みで、料理やパン、お菓子などにも使いやすく美味しさを引き立ててくれます。
粗糖を原料糖として、そこから精製してできる砂糖が、グラニュー糖、上白糖、三温糖などです。
中でも私たちが使う粗糖は、グラニュー糖などに精製されることを目的とした原料糖の粗糖とは違い、そのまま食品に使用される「食品原料」として販売されるため、通常の原料糖より異物混入を防ぐための細かな工程を経て作られているそうです。
【種子島で粗糖が出来上がるまで】
種子島産サトウキビの甘さのもとは、光合成により長い茎に蓄えられる「ショ糖」と呼ばれる成分です。太陽をふんだんに浴びることで蓄えられていきます。
サトウキビが完熟して収穫されるのは冬。そのため、冬の収穫に向けてどれだけ甘みを茎に蓄えられるかが大切なんだそうです。
台風がきて倒れてもまた起き上がり、しっかり冬まで育ったたくましいサトウキビが一気に収穫されます。粗糖が作られるのも、12月〜4月だけに集中します。
そもそもサトウキビは、収穫後からすぐに鮮度が落ちていくため、収穫した後の新鮮な状態で粗糖にすることによって初めて長期保存と消費地への流通が可能になります。
そのためサトウキビのある種子島にて、下記の工程を経て粗糖に加工されてから島外へ出荷されます。
①サトウキビから糖汁をしぼる。
②しぼり汁から不純物を取り除く。
③煮詰めて濃縮する。
④砂糖の結晶を育てる。
⑤砂糖の結晶と糖蜜(結晶化しなかった液体)に分ける。
こうしてできた結晶が「粗糖」です。糖蜜は最終的には飼料や発酵原料向けに使われるそうです。
※サトウキビの搾り汁をそのまま煮詰めて濃縮したものが黒糖です。
【砂糖ひと匙が届くまで】
今回、新光糖業の前田社長や職員の方にお話を伺うことで、自分たちが作るオリジナル商品の原材料について、理解を深める時間はとても重要だなと改めて感じました。
土地の気候をふんだんに活かし、農家さんの手間がかかって育った農作物が収穫され、形を変えて海を渡り、私たちの製造場所まで届いている。その届いた粗糖を使用してオリジナル商品ができている。
そう思うと、なお一層オリジナル商品たちがたくましく愛おしく見えてきました。また時々このように学びを深めていき、皆様にもお伝えしていきたいと思っています。
新光糖業株式会社〒536-0004
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文章:木田(FOOD ORCHESTRA ライタースタッフ)食べることは好きでも、料理に苦手意識があるからこそシンプルでおいしい調理方法を教わると即実践。仕入れ先やお取り引き先の皆様から伺うお話にはいつも学ぶことばかりです。難しくならないように、お伝えできるように心がけています。
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はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。