【特集連載】レンバイって何?
みくり食堂/林澄子さんvol.1
「マニュアル通りに行かない人生」

レンバイについて、その成り立ち、メンバーを紐解く連載「レンバイって何?」。第1回目は「めぐる八百屋オガクロ」の出口晴久さんを訪ねました。

第2回目は「すみちゃん」「すみさん」という愛称で親しまれている「日々のごはん みくり食堂。」の林澄子さんを訪ね、大阪・池田のお店にお邪魔しました。「マニュアル通りに行かない人生」とは? 読み進めてみてください。



大阪池田から毎週レンバイへ

すみさんは、大阪府池田市で“日々の気ままなごはん”が食べられる食堂をしながら、レンバイやイベント出店など、様々な場所でその時期にある食材を活かした料理を提供されています。

毎週火曜日のレンバイの日は、宝塚市のオガクロ出口さんと合流し、出口さんの車に揺られて登場するのがお決まりのすみさん。豆おむすびやマサラおむすび(大好きなおむすび!)、土偶みそ玉のお味噌汁に、特製マフィンや季節のケーキなどを販売しています。



「自分のお店で出すメニューは、その時ある食材と調味料で感覚的に作るから、あらかじめメニューを決めたりはできひんねん(笑)」とすみさん。

すみさんが現在のスタイルに行きついた経緯や、レンバイに関わるまで、そして今、思うことをじっくりと聞かせてもらいました。



マニュアル通りの人生ではないから
生まれたお店

大阪府池田市。阪急池田駅から徒歩約7分で辿り着ける「みくり食堂」は、すみさんらしさのある愛らしいものたちに溢れた、とても居心地の良い空間です。

2014年にオープンし、今は不定期営業でランチプレートやドリンク、スイーツなどを提供されています。

では、この居心地の良い空間はどう出来上がっていったのでしょう?



「瀬戸内芸術祭に料理人として参加したんです。その時に出会った友人達がここを設計してくれて。これだけの予算しかないけどできる? と相談して。予算の管理もやりくりしてくれて(笑)。

ピンクの壁も、漆喰の壁も。全部行き当たりばったりで。友人たちも手伝ってくれたけど、自分と友人以外は誰一人、オープン予定日に間に合うと思ってなかった(笑)。



調理器具は廃棄することになるものを知人の繋がりから譲ってもらったり。頼みたいと思っていた友人の作家がいて、その作家のテーブルを使っているお店の人が店を閉める事になって『譲りたい』という連絡が舞い込んだり。

全部成り行きで、そういうのに付き合ってくれる人が周りにいたっていうのが面白いよね。何一つ、マニュアル的に説明できるものがない(笑)」。

すみさんは「全部が成り行き」と表現しながらも、自分の「好き」や大事にしたい感覚に正直に人生を重ねてきているのだなぁと感じます。

私にとって「自然な食べ物」

すみさんが作るランチも「成り行き」という要素が色濃く、その時にある食材を生かした、まさに“自然体な料理”です。



<この日の定食>

ベジバーグ
白なすとピーマンの麹炒め
じゃが芋クレソン和え
かぼちゃマッシュ
サラダ(きゅうり、まくわうり、シャインマスカット)
長崎ゆで干し大根ピーナッツ煮
おひたし
五分づきごはん
煎り玄米とやさいの豆乳ポタージュ

これは何を使っているんだろう? という意外な食材の組み合わせも仕上がると不思議と美味しく、体がスッと落ち着くような優しく奥深い味わいです。

例えば白なすとピーマンの麹炒めの場合。

炊いたもち米に青唐辛子と麹を混ぜて醗酵させた調味料(辛さのある甘酒みたいなもの)に、味噌をちょっと加えて味付けされています。ちょっとだけピリ辛で甘い味わいが食欲をそそります。

よく、お店の紹介では「自然食」や「オーガニックカフェ」と表現されることが多いそうですが、本人は「オーガニックカフェ」と自ら表現したことはないそう。

「でっちゃん(オガクロの出口さん)の野菜だったり、友達の農家さんのものを使う事が面白くてやってるだけで。私にとっては、自然な食べ物ってことで、「自然食」とも言えるかと思って(笑)。

お肉もお魚も時には使うんやけど、それも、お肉やお魚は使いませんってことではなくて、好きやなーって思う食材にあんまり出合わないから使ってないだけで。

この人の作るお肉美味しい! ってなったら使いたいし、お魚も海の近くの立地ならもっと使いたいけど。出合ってないから、最近は気が進めへんていうか。

店で使うものは、オガクロさんやレンバイで買うものがほとんど。

でも、なんでもオーガニックやったらいい、とは思ってなくて。でっちゃん達(オガクロ)の野菜はすごく美味しいやん。変なことをするよりシンプルに調理することで美味しかったりするから。そのパワーみたいなものが私にとっては一番大事」。



レンバイに関わる方達に共通しているのが「〇〇だからいい」という判断基準ではないところ。すみさんも、自分が提供する食材は自分の判断基準で選び、何より美味しさや楽しさ、心地良さを大切にされていると感じます。

そんなすみさんは、これまで洋服の会社に勤めたり、食品を取り扱うお店のデリカ部門で働いたり。出口さんと同じ職場(有機のお野菜を取り扱う会社)で働いていたこともありました。それでも、

「比較的に自由な場所に勤めても、結局は自分でやるしかないって方向に行くんよね」と、笑って話すすみさんでしたが、話をさらに紐解いていくと、「自分でやろうと腹をくくる出来事があった」と、少し表情を変えて語り始めました……。

次回vol.2「ちゃん人と向き合わなあかん」に続きます。

【特集連載】レンバイって何?は、「編集部だより 食と台所」に随時アップしております。こちらからご覧いただけます⇨ 

レンバイの最新情報はInstagramでご確認いただけます。
アカウント @o_renbai



文章:木田
(FOOD ORCHESTRA ライタースタッフ)

食べることは好きでも、料理への苦手意識は拭えず。だからこそシンプルでおいしい調理方法を教わると即実践! 仕入れ先やお取り引き先の皆様から伺うお話にはいつも学ぶことばかりです。難しくならないように、お伝えすることを心がけています。

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