2024.2.9
【特集連載】レンバイって何?
FOOD ORCHESTRA_後編
「安心できつつ、自分たちが楽しめる場所に」
毎週火曜日にFOOD ORCHESTRA(フードオーケストラ)店頭で開催している「オーガニック連売所」略してレンバイ。
その参加者たちを紐解く連載の最終回は、私たち「FOOD ORCHESTRA」です。
前編では、フードオーケストラを始めた頃、レンバイに通い出すまで、そしてレンバイ開催場所が自分たちのお店になった運命の話まで! を紐解きました。
後半では、「俺についてこーい!」じゃない絶妙な集団であるレンバイについて、これからのことについて、話は進みました。
前編に引き続き、聞き手は三宅翔子さん、カメラマンは中部里保さんです。
(冒頭文:木田)
(本文:三宅翔子 写真:中部里保)
「FOOD ORCHESTRA」としてのバランス
――もともとお店を引き継ぐ前から参加していたレンバイ。2023年の夏にフードオーケストラ実店舗がオープンしてからは、自分たちの店舗で開催されることになったレンバイ。二人は今、レンバイと自分たちのお店について、どのように思っているのか?
大植:開催場所が今はフードオーケストラの店舗になったけど、気持ちは以前と変わらずいちメンバーとして関わってる。
私たちが主導権を握って引っ張って行くイメージはないけど、少し流れは変わっていくのかなと感じてる。
木田:そうやね。今はフードオーケストラのお店がレンバイの会場にもなっている、という感じやね。自分たちのお店やからって、私たちが動かしていきます!やっていきます!っていう感じとはちょっと違って。
そもそものレンバイの成り立ちが、八百屋さん同士でできることをやってみよう、という感じでスタートしてるところもあるから。
写真:レンバイInstagramより
「俺についてこーい!」じゃない集団
――レンバイの時と、レンバイ以外の時。混じり合ったり、時にはしっかりと分けたりフードオーケストラとして良いバランスを探しながら、日々進んでいる。
木田:自分たちも含め、レンバイの他のメンバーも、レンバイだけでなく自分たちの仕事をそれぞれやっていってる人たちで。
皆個人でも色々やらなあかんこともある中で、それでも集まって何かしようよ! ってなってるのがレンバイの始まりでもあるしね。
しかも、最初から誰かが旗を揚げて「俺についてこーい!」っていうやり方ではない集団やった訳やから。
お互いがそれぞれちょっとずつ無理はするけど、メインはまた別にあるやり方をこれからも探し続ける必要はあるかもね。
大植:それってすごいバランスよね! だって、こういうのって誰かが引っ張っていくことが多いと思う。それが、レンバイは全員が同じところにいる。出過ぎる人もいないし。
例えば、小西さん(maemuki suit!)がゲストを呼んでくれた時も、その時は率先して色々企画してくれるけど、終わったらまたシュンって定位置に戻るみたいな(笑)。
その後、私たちがまたゲストを呼んだ時も、また終わったらシュンって戻る(笑)。
良い意味でガツガツした人がおらんのよ。でも、それで上手くいったらすごいなって思う。
木田:ほんまにそうやで。絶妙なバランスっていうか! だから今後も続けたいし。
でも、やっぱりそれにはお互いにちょこっと無理しないと、維持できひんことではあるんやろなっていう気はするから、それが今後のレンバイの課題なんかな。
あとは、レンバイは日常に溶け込んで行けるように、ということで週1回の開催を続けてきているけど。
日常に溶け込む必要があるものやからこそ、地道にコツコツと、でもマンネリ化しないように、何かしら変化もしていく必要はあるかもね。
安心できつつ、自分たちが楽しめる場所に
――あくまでイベントではなく、日常に溶け込むものであるレンバイ。人の日常に寄り添い続けるからこそ、日々変化していく必要もある。これからもレンバイを続けていくために。一方、レンバイが始まった当初から変わらず、また、これからも変わってほしくない大切なものもある。
大植:自分たちの気持ちとしたら、レンバイの日に行くと、今日も出口さん(めぐる八百屋オガクロ)変わらずやなぁとか、そういう安心感はあるもんね。今はそれが大きい気がする。メンバーだけじゃなくて、それはお客さんに対しても思うな。レンバイに行ったら、この人たちがいる! っていう安心感。
――レンバイに自分がお客さんとして足を運んだ時から感じていた、レンバイの安心できる空気感。今もそれは変わらない。今後、レンバイが進んでいく中で、自分たちはどうしていきたいか?
大植:毎週開催しているものだからこそ、マンネリ化してレンバイ自体の元気がなくならないようにしていきたいかな。そのために、まずは自分たちが楽しまないとなぁって、ほんまに思う。自分たちが楽しんでいたら、来てくれる人も楽しいと感じてくれると思う。
木田:そうやね。自分たちももうちょっとわくわくしたいなぁ! どうやったら、自分たちでそのわくわくを生み出せるのか? って。今後は、もう少しゲストに来てもらうのも良いかもね。
大植:それも、定期的に呼ぶ! って決めずに、良い縁が繋がったら声をかけたり。ゆるく迎えるような感じが、結果的に続くかもね。
終わりに
高校時代からの付き合いでもある二人の会話は、いつも長年連れ添った夫婦のように、呼吸のテンポが合っていて、聞いていて楽しく、癒される。(しかも、二人とも、名前も同じ『あきこ』さん!)
今回、聞き手として、普段一緒に働いている中で、知っているようで知らなかった二人の新たな一面を覗かせていただけた。
自分たちが、野菜にぐっと近付くきっかけとなったレンバイ。
傍観者から、当事者になったレンバイ。
不思議な縁で繋がったそのレンバイに対する想いには、また他のメンバーとは違った、二人らしい軽やかな風を感じた。これからもシンプルに、レンバイが安心感のある楽しい場であり続けるように…。
【特集連載】レンバイって何?は、「編集部だより 食と台所」に随時アップしております。こちらからご覧いただけます⇨
【オーガニック連売所について】
独立系の八百屋や、心ある人に本質的な食べ物を届けたい人も参加している集まり。毎週火曜日10:30〜13:00に開催中。
レンバイの最新情報はInstagramでご確認いただけます。
アカウント @o_renbai
【フードオーケストラ 阿倍野店について】
店舗住所:大阪市阿倍野区阿倍野元町8-5
営業時間:11時〜19時
※レンバイの日は10:30〜
定休日:月曜
おいしい よみもの
おいしいとありがとう
つくる人とたべる人
出会い、めぐり、ひびきあい
わくわくする未来へ
はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。