2023.11.10
【特集連載】レンバイって何?
オガクロ出口晴久さんvol.3
「何かが動き始めた日」
連載「レンバイって何?」。前回のvol.2では「めぐる八百屋オガクロ」の出口さんが大切にしている考えについて、そして感じている「危機感」について紐解きました。出口さん最後の回では、レンバイの始まりが見えてくるお話を聞きました。
レンバイを始める前に感じていた共通の意識
「今まで通りじゃ行かない感じ」
オガクロさんは、奈良で同じように独立したスタイルで八百屋をやっている「五ふしの草」の榊原さんと、スタッフとして手伝っていた畑中久美さん、みくり食堂のすみさん(林澄子さん)とは、これまで様々なイベントをしてきた仲でした。
ある時、まだコロナ禍でひっそりとしか集まれなかった時期。なんとなく良い八百屋さんとして存在を知っていた「Honey bee(元tsutaebito)」の佐野さんも誘い、みんなで集まり最近の様子を共有したんだそう。
写真:レンバイInstagramより
「それぞれがそれぞれのやり方で成り立っていたから、何かを一緒にやろうっていう気も別に起こらなかった。
ただ、コロナもあったと思うけど、久しぶりに会って話をした時に、『なんか今までと変わってきた感じせーへん?』って話になって。今まで通りのスタイルで八百屋(商い)をやっていると、やっていけなくなるんじゃないか、って話になって。
八百屋が集まって話をしてみたら、はじめて皆が同じような違和感を持っているのがわかった。農家さんの状況の厳しさや、売り上げとか、お客さんの雰囲気が変わってきたよね、みたいな。
最初は八百屋が抱えていたり感じている課題や問題をシェアする場みたいな感じのスタートやったと思う。
最初にどんなことできるんやろうみたいな話をした時、八百屋ってみんな忙しいから、同じ日に集まるなんて今まで絶対考えられへんかった。
でも『一度無理にでも集まってみよう!』っていうことになって。その時に何かが動いたんやとは思う。
僕もこれまでと随分スケジュールを変えちゃって。火曜日に大阪に行くことにしたから、その分これまで対応していたお客さんがいなくなったり。 それでもレンバイっていうところに力をかけてみたいって思える雰囲気があった。その頃は大阪(での販売)は本気でやめようと思ってた時期やったけど、レンバイやってみるか!と」。
写真:レンバイInstagramより
週に一度、集まろうと決めた理由
そうして集まって一緒にやってみようと2022年4月から「オーガニック連売所 準備会」が始まりました。話を進めた時に、ペース配分で大事にした考えがあったと振り返ります。
「毎週やるってことは、1番最初に話してて。月1の開催だとイベントになると。暮らしの中に入れてもらうためには、毎週やろうっていう。(まじで毎週やんの!?)って最初は思ったけど(笑)。
そうしてスタートしたレンバイの準備会の時期に、MiKAN屋の山ちゃん(山崎さん)も参加してくれて。そこに、あっこちゃん(フードオーケストラの大植)やヒロさん(maemuki suit!の小西さん)とかも来てくれるようになって。最初の話し合いの場にいた、みくり食堂のすみちゃんも集まってきてくれて。なんか、今の形になっていったね。
だいぶお客さんの生活リズムの中にも入ってきているなっていうのは思うね。先週はこれを買って、今週はこれとか。毎週火曜日を楽しみにしてるよーと言われることも増えたしね」。
そんな毎週火曜日の集まりを1年半ぐらい続けてきている今、確かにイベント感はなく、日常の中で毎週当たり前に続いているってことだけでも充分凄いことのように感じます。
写真:レンバイInstagramより
可能性を感じられる場所
一番最初に掲げた「大切にしたいこと」を継続できていることに、まずは自分たちでしっかり評価をしてもいいんじゃないかと話をしながらお互いに感じました。
そして、お客さんとレンバイメンバーでの会話に留まらず、お客さん同士やレンバイメンバー同士、様々な組み合わせで「なんて事のない会話」から様々な気づきを得られるような場所が、大阪の街並みの一角にあるということ。
それがレンバイの特徴で、継続させていきたいなぁと感じる大きな要素なのかもしれない。出口さんとの会話を通して、そんなことを感じました。
次回は、みくり食堂のすみさん、こと林澄子さんのインタビューを通して、八百屋さん以外の食に携わる方の目線で、レンバイを紐解いていきたいと思います。
【特集連載】レンバイって何?は、「編集部だより 食と台所」に随時アップしております。こちらからご覧いただけます⇨
レンバイの最新情報はInstagramでご確認いただけます。
アカウント @o_renbai
レンバイを始める前に感じていた共通の意識
「今まで通りじゃ行かない感じ」
オガクロさんは、奈良で同じように独立したスタイルで八百屋をやっている「五ふしの草」の榊原さんと、スタッフとして手伝っていた畑中久美さん、みくり食堂のすみさん(林澄子さん)とは、これまで様々なイベントをしてきた仲でした。
ある時、まだコロナ禍でひっそりとしか集まれなかった時期。なんとなく良い八百屋さんとして存在を知っていた「Honey bee(元tsutaebito)」の佐野さんも誘い、みんなで集まり最近の様子を共有したんだそう。
写真:レンバイInstagramより
「それぞれがそれぞれのやり方で成り立っていたから、何かを一緒にやろうっていう気も別に起こらなかった。
ただ、コロナもあったと思うけど、久しぶりに会って話をした時に、『なんか今までと変わってきた感じせーへん?』って話になって。今まで通りのスタイルで八百屋(商い)をやっていると、やっていけなくなるんじゃないか、って話になって。
八百屋が集まって話をしてみたら、はじめて皆が同じような違和感を持っているのがわかった。農家さんの状況の厳しさや、売り上げとか、お客さんの雰囲気が変わってきたよね、みたいな。
最初は八百屋が抱えていたり感じている課題や問題をシェアする場みたいな感じのスタートやったと思う。
最初にどんなことできるんやろうみたいな話をした時、八百屋ってみんな忙しいから、同じ日に集まるなんて今まで絶対考えられへんかった。
でも『一度無理にでも集まってみよう!』っていうことになって。その時に何かが動いたんやとは思う。
僕もこれまでと随分スケジュールを変えちゃって。火曜日に大阪に行くことにしたから、その分これまで対応していたお客さんがいなくなったり。 それでもレンバイっていうところに力をかけてみたいって思える雰囲気があった。その頃は大阪(での販売)は本気でやめようと思ってた時期やったけど、レンバイやってみるか!と」。
写真:レンバイInstagramより
週に一度、集まろうと決めた理由
そうして集まって一緒にやってみようと2022年4月から「オーガニック連売所 準備会」が始まりました。話を進めた時に、ペース配分で大事にした考えがあったと振り返ります。
「毎週やるってことは、1番最初に話してて。月1の開催だとイベントになると。暮らしの中に入れてもらうためには、毎週やろうっていう。(まじで毎週やんの!?)って最初は思ったけど(笑)。
そうしてスタートしたレンバイの準備会の時期に、MiKAN屋の山ちゃん(山崎さん)も参加してくれて。そこに、あっこちゃん(フードオーケストラの大植)やヒロさん(maemuki suit!の小西さん)とかも来てくれるようになって。最初の話し合いの場にいた、みくり食堂のすみちゃんも集まってきてくれて。なんか、今の形になっていったね。
だいぶお客さんの生活リズムの中にも入ってきているなっていうのは思うね。先週はこれを買って、今週はこれとか。毎週火曜日を楽しみにしてるよーと言われることも増えたしね」。
そんな毎週火曜日の集まりを1年半ぐらい続けてきている今、確かにイベント感はなく、日常の中で毎週当たり前に続いているってことだけでも充分凄いことのように感じます。
写真:レンバイInstagramより
可能性を感じられる場所
一番最初に掲げた「大切にしたいこと」を継続できていることに、まずは自分たちでしっかり評価をしてもいいんじゃないかと話をしながらお互いに感じました。
そして、お客さんとレンバイメンバーでの会話に留まらず、お客さん同士やレンバイメンバー同士、様々な組み合わせで「なんて事のない会話」から様々な気づきを得られるような場所が、大阪の街並みの一角にあるということ。
それがレンバイの特徴で、継続させていきたいなぁと感じる大きな要素なのかもしれない。出口さんとの会話を通して、そんなことを感じました。
次回は、みくり食堂のすみさん、こと林澄子さんのインタビューを通して、八百屋さん以外の食に携わる方の目線で、レンバイを紐解いていきたいと思います。
【特集連載】レンバイって何?は、「編集部だより 食と台所」に随時アップしております。こちらからご覧いただけます⇨
レンバイの最新情報はInstagramでご確認いただけます。
アカウント @o_renbai
文章:木田(FOOD ORCHESTRA ライタースタッフ)食べることは好きでも、料理への苦手意識は拭えず。だからこそシンプルでおいしい調理方法を教わると即実践! 仕入れ先やお取り引き先の皆様から伺うお話にはいつも学ぶことばかりです。難しくならないように、お伝えすることを心がけています。
おいしい よみもの
おいしいとありがとう
つくる人とたべる人
出会い、めぐり、ひびきあい
わくわくする未来へ
はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。