2023.6.9
黒瀬みよ
アンチョビと大葉のソース
黒瀬みよさんによる今回のレシピコラムでは、アンチョビと大葉を使ったソースをご紹介いただきました。アンチョビの程よい塩味と大葉の香りが口いっぱいに広がるソースです。何にかけても美味しくなる万能ソース、ぜひお試しください。(フードオーケストラ 井ノ倉)
材料
アンチョビ・・・・・・20g
大葉・・・・・・・・・10枚
松の実・・・・・・・・15g
オリーブオイル・・・・30g + 40g
作り方
①小さなミキサーにアンチョビ、大葉、松の実、オリーブオイル30gを入れて粗めにつぶす。細かくしすぎると色が悪くなるので注意。
②❶を保存容器に移し、残りのオリーブを注ぎヘラで一混ぜして出来上がり。
小さなミキサーがない場合は、アンチョビ、大葉、松の実を包丁で刻み、保存容器に移したあとオリーブオイルを注ぎ入れて完成です。
焼いた鶏肉、蒸し鶏、茹でた野菜、焼いた野菜、パスタなど、何にでも合います。
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梅雨の、外の全部が濡れた匂いはどうしても気持ちを沈ませる。
洋服が肌に張り付くあの感じも、水を含んだ木の手触りも。
その、ちょっと不快な感じを和らげてくれるもの。
私にとって、それは香りだ。
レモンを絞った時、大葉を刻んだ時、ミントティーを淹れた時。
身体が少し軽くなるような、ちょっと心に日が差すような、そんな爽やかな香りは梅雨の季節にぴったりとくる。
特に大葉の香りは、アメリカに住んでいた頃の思い出の香りで、私には特別なものだ。
アメリカでは、大葉はなかなか手に入らない貴重品だった。
買おうと思っても、近くのスーパーにはもちろん売っていない。
車で30分以上かかる日本食スーパーに行けばあるのだが、当時10枚3ドル以上したのをよく覚えている。
それでもやはり恋しくなる爽やかなあの香り。
遠くても、高くても、買いに行くことが多かった。
アメリカで住んでいたお家には芝生の裏庭があり、子供たちとよくそこで遊んだのだが、ある日、コンクリートと芝生の隙間にたくさん芽が出ていることに気づく。
よくよく見てみると、葉の形がミントのようで、わー!ミントが自生してるよー!!と家族みんなで眺め、驚き、そして植え替えることを決めた。
小さな芽をそっと根っこから抜き、それを庭にあった松の木の近くに等間隔に植えていく。
その日から毎日水をやり、芽が育ち始めた頃、葉っぱを一枚取って香りを嗅いでみると…。
なんとそれはミントではなく、間違いなく大葉の香りだった。
信じられない!
それはアメリカに来てから3年目、アメリカ生活最後の初夏で、それまで一度も育てたことなどなかったのだから。
それにお家の近くに日本人の家はなく、種が飛んできたとも考えられなかった。
まもなくその大葉はどんどん育ち、毎日摘んで食べても追いつかないほど豊作で、私たちを楽しませてくれた。
本当に不思議で、嬉しい、アメリカでの最後の夏だった。
大葉が豊作すぎて食べきれない時によく作っていた大葉のソース。
とにかく万能で、焼いた鶏肉、豚肉、白身魚、野菜、パスタなどなど。
何にかけてもとりあえず美味しくなるのが嬉しい。
フードオーケストラの、とびきり美味しいアンチョビとオリーブオイルがあれば、間違いなく美味しくできるソース。
ぜひお試しくださいね。
写真:黒瀬みよ
アサクラのアンチョヴィフィレ230g |
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黒瀬みよ
1980年 食いしん坊一家の長女、大阪生まれ。
3人の男の子の母。
クシマクロビオティック日本校卒業。
その後、薬膳を3年間、フランス地方菓子を5年間学ぶ。
2017年よりアメリカジョージア州へ。
2020年に帰国後、a treat を立ち上げる。
レシピ開発やオンライン料理教室を行っている。
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はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。