2021.1.18
久枝さんが教えてくれた、こぼれ話レシピ「トマトソース」
聞き手=編集部木田
レシピの作者=久枝浩さん
写真=こめじるし
この商品を自分たちのショップで紹介したい、と思って販売するまでの間に、生産者さん、メーカーさん、輸入業者さんなど様々な方と出会います。
色々とお話を聞く中で、営業トークだけにとどまらず、その人らしさがチラッとにじみ出て、異様な熱量で美味しい食べ方を紹介してくださると、会話の途中から「今すぐ試したい!」と俄然楽しみになったりします。「いや、商談に集中しなさいよ!」とも言えるのですが、こういう会話ができるのがこの仕事の楽しみの一つだったりします。
そんな余談からキャッチした「こぼれ話レシピ」を不定期でお届けします。今回ご紹介するのは、イタリア食材の輸入販売を手がける有限会社エフピーイタリアの代表、久枝浩さんに教えてもらった「ダッテリーノトマト缶と塩とオリーブオイルだけで作るトマトソース」です。
今回必要な材料
※パスタはお好きなものをご用意ください
最上級南イタリアのトマト缶(ダッテリーノ) 1缶400g
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久枝さんってこんな人
プレオープン期間に販売されていた「ごちそうセット」で好評だった、「最上級南イタリアのトマト缶」や、無濾過のエキストラバージンオイルの販売元であるエフピーイタリアの代表、久枝浩さん。
何を質問しても説得力のある説明をすぐに返してくれる久枝さん。30年以上前からイタリア現地の生産者さんに毎年会いに行って生産の様子を確認し、できる限りコストを抑え、長く愛用してもらえる価格を実現して販売を続けてこられました。
「お客様が本当に美味しいと思ってリーズナブルと判断して頂けない限り、リピートして買って頂けないですからね。中身に自信があるんです。だからこのスタイルでやってきました」。
とんでもない甘さのトマト缶があるらしい
久枝さんが販売されているオリーブオイルを仕入れたいと問い合わせをする中で、ブログで紹介されていたトマト缶も気になったスタッフ。質問すると、またもや心を掴む回答が 寄せられました。
「イタリアのトマト『ダッテリーノ』は濃厚で酸味がなく甘みが強いのです。にんにくを 入れると酸味が出やすくなるので、何も入れないでオリーブオイル、塩だけで煮込んで食べて頂くと美味しさが分かって頂けると思います」
どんなトマト缶なんだろう…とワクワクが止まりません。早速試食をさせてもらうことに なりました。
料理が苦手な方に喜ばれるトマト缶
やってきた試食の日。いざ、缶をあけて汁をぺろっと舐めてみると、とんでもなく甘いんです!!ころころとしたトマト達とその果汁が缶いっぱいに詰まっていて、トマトソースへの期待が膨らみます。
アドバイス通り、オリーブオイルと塩だけで煮込んでいきます。ここはじっくり時間をかけて。
そしていよいよパスタと和えて食べてみると…なんてシンプルで甘くて美味しいトマトソースなんだ!!驚きながらスタッフ皆でいただきました。
久枝さんはこうおっしゃいます。
「イタリアへ行き来していた中で一番美味しいトマトを探していた時に、ボローニャの友人に紹介されたのがダッテリーノのトマトでした。このトマト缶は料理が苦手な方に喜ば れるんですよ。絶対に美味しく作れるから(笑)」
それも納得。スタッフの間でも「トマト缶を買うというより、ソースを買う感覚に近い ね」という話が出ました。トマト缶にしては良いお値段なのですが、色々加えなくても美味しいトマトソースが作れるので、そのお値段だけの価値があると言える一品です。
料理がお好きな方もそうでない方も、是非「ダッテリーノトマト」でつくるトマトソースをお試し下さい。
エキストラバージンオイル……さっとひと回しくらい
美味しい塩……味を見ながら気持ち多め
美味しいパスタ……お好みで
パスタと和えて完成。
「最初から強火でトマトに火を入れると、トマトの種が出て酸化して酸っぱくなることがあります。なので、中火位で煮込んでいった方が酸が出ないです。お塩は心持ち多めに入れて煮込んでください。トマトの甘みが上がってきます。トマト缶の中身はトマト(実) と100%トマト果汁です。トマトの水煮、ではないんです。トマト果汁がタップリ入っているので薄くなることもないです。20分煮込めばトマトパスタ、40分煮込めば南イタリアのトマトと全く同じ味、60分も煮込んだらほぼケチャップ並みの甘さになりますよ。」
基本のトマトソースが成功したら、ちょっと風味を変えるためにチーズをかけたり、生クリームを足すアレンジもおすすめです。
久枝浩さん
有限会社エフピーイタリア代表取締役。洋服販売の会社に勤めていた30年以上前、ノベルティ用にイタリアトスカーナで出会ったオリーブオイルを紹介すると口コミで話題に。その後、輸入販売を手がける(有)エフピーイタリアを立ち上げ。30年前はすぐ儲かって一発当てたいタイプだったけれど、ある日イタリアのタクシー運転手に「もっと楽して簡単に長く儲かることを命がけでやれ」と言われたことが心に残り、命がけで肩の力を抜いて今日も美味しい食材をお届けしている。
文章:木田(FOOD ORCHESTRA ライタースタッフ)食べることは好きでも、料理に苦手意識があるからこそシンプルでおいしい調理方法を教わると即実践。日々のしごとの中で見つけたこぼれ話をコラムにします。
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はじめまして! 安心できる、おいしい食品を選りすぐってお届けするオンラインストア、フード・オーケストラです。育み作る人と食べる人は、深呼吸するように、つながり、めぐるもの。しあわせで、おいしい音が、途切れることなく明日も明後日も響いたらいいなと思う。正直で、安心できる、おいしい食品を選ぶことは、作り手や子供たちの、わくわくするような素敵な未来をひらいています。私たちが毎日できる、小さくて、大きな力。日々のくらしに無理なくしっくりとくる、おいしいものやうれしいものを、私たち自身の感動を忘れることなく新鮮な目で選び、みなさまの食卓へとお届けするオンラインショップを目指します。